2023年4月22日(土)~23(日)至仏山(尾瀬)(B2)

投稿者: | 6月 27, 2023

(4/22)戸倉駐車場から乗り合いタクシーで鳩待峠に移動。昨日から入山許可が出た尾瀬には、すでに多くの人が入っていた。我々も、チェーンスパイクを付け、スタートを切る。残雪期の至仏山は、時計回りのコースが許されており(通常は山ノ鼻-至仏山が登りのみ)、なだらかな斜面で山頂まで登ることができる。一面が雪に覆われた自然林の樹林帯は、春の日差しが差し込み、雪の照り返しと相俟って、まぶしい。かなり日焼けしそうだ。残雪期は夏道とは異なり、尾瀬ヶ原を見て稜線の内側を歩くが、コース上では赤いリボンが結んであり、リボンを目指して進めば道を誤ることはない。2,000mを越えれば、樹木もかなり少なくなり、風も強くなる。まずは小至仏山へ登頂。山頂からは、笠ヶ岳、その奥には武尊山、西側には谷川連峰が見える。谷川連峰はまだまだ雪の中だ。GWの山はまだまだ冬、と言われるのもよくわかる。小至仏山から至仏山への道は、右を向けば、尾瀬ヶ原と燧ヶ岳の絶景だ。その景色に、初めてこの景観を目にした者は思わず足が止まる。あと少しで、山頂なのに……。至仏山山頂は多くの登山客が休んでいた。360度の素晴らしい展望が開ける。特に北へ続く平ヶ岳に続く稜線が特に目を引く。岩稜帯が続くその険しく荒々しい稜線は、歩いてみたいという思いと、歩けるのだろうか?という不安が交錯する。ここを歩けたら一人前なのだろうな、と自らの成長を心に誓う。我々も腰を下ろして昼食をとった。が、風が冷たく、動かないと徐々に体が冷えてくる。早々に下山を開始した。至仏山から山ノ鼻への道は、尾瀬ヶ原と燧ケ岳を眺めながらと、至福の道だ。景観は山頂よりも、少し下った辺りの方が断然良い。なお、今年は雪が少なく、1/4ほどは土が出ていた。山ノ鼻のキャンプ場は一面雪に覆われていた。各自が各々テントを張り終えると、早い夕食の時間をもった。夕食のメニューはやはりみな糖質ばかり。テン泊縦走時の食事ノウハウを諸先輩方から教えて欲しいと思うところだ。
(4/23)夜が明ける。テントの内側には霜が付いていた。ダウンを着込みマットを二重にしていたせいか、モンベルの#3でも暖かく休めた。7:00には尾瀬ヶ原散策に出発。少し進むと、既に木道が長い区間で現れており、湿原が現れている。よく見れば水芭蕉が既に咲き始めていた。朝食時にビジターセンターの方と立ち話をしたところ、今年は例年よりも随分と雪が少ないとのことで、水芭蕉はGWで終わるだろうとのこと。また、雪が少ないと黒ずんでしまい、雪が多い年の方が綺麗だそうだ。燧ヶ岳を見ながら、湿原を進む。風がやむ気配はない。波立つ水面に、逆さ燧はまたの機会となった。しかし、尾瀬のこの湿原は素晴らしい。東を見れば雄々しい燧ヶ岳、西を見れば穏やかな山容の至仏山。尾瀬ヶ原は、父と母に抱かれ育まれている子供と言ったところか。尾瀬ヶ原を一回りし終え、山ノ鼻に戻ってテントの撤収。鳩待峠への帰路に就く。川上川に沿って緩やかに登るトレイルが続く。川の水の音を聞きながら、自然林の中を豊かに続く最後の道のりを楽しむ。最後にちょっとした詰めを登れば、鳩待峠に到着だ。峠に着いて腰を下ろして思った。違う季節に、またもっと雪の多い同じ季節に、再び来たいものだ。後ろ髪引かれる思いで、峠を後にした。(記 S)

 
<今後の同山域への計画に対してのアドバイス等>4月下旬からGW最終日までの約20日間の期間限定で登ることができる残雪期の至仏山。直前の情報は、尾瀬保護財団のHPで確認後に出かけるとよい。4月後半とはいえ、山の鼻キャンプ場は冷え込みが激しく、テント泊には、十分な寒さ対策が必要です。 (記 M)         
<コースタイム>(4/22)尾瀬第一駐車場(/8:55)=鳩待峠(9:25/9:35)-原見岩(10:45)-オヤマ沢田代(11:20)-小至仏山(11:55/12:05)-至仏山(12:35/13:05)-高天ヶ原(13:20) -山ノ鼻(15:00/泊) (4/23) 山ノ鼻(/6:15)-上ノ大堀川橋(6:50)-牛首分岐(7:00)-下ノ大堀川橋(7:15)-尾瀬ヶ原(7:20)-竜宮十字路(7:40)-ヨッピ吊橋(8:15)-東電下の大堀橋(8:40)-牛首分岐(8:55/9:00)-上ノ大堀川橋(9:10)-山ノ鼻(9:35/10:20)-鳩待峠(11:33/11:40)=尾瀬第一駐車場(12:10)
<参加者>3名