バスを降り広いスペースを見つけてそこで自己紹介、図らずも女性ばかりのメンバーで春探しの山行がスタートした。集落を歩いて登山道に入る。28丁目に分けて置かれた石仏等に迎えられながら登っていくと、「これがタマネギ石ですよ」リーダーの声に足元を見るとタマネギの皮を幾重にも剝いたような不思議な石が点在。帰宅後調べてみると鐘ケ嶽のタマネギ岩は厚木市のHPでも紹介されていた。緩やかだった道も15丁目あたりから急坂になり18丁目ではそれまで杉林に遮られていた視界が開けてくる。生憎の曇り空だが大山や丹沢の山並みが広がる22丁目は休憩ポイント。可憐に咲くキブシやクロモジの花を愛でながら歩を進めていくと26丁目から急な階段が始まる。長い階段は387段。ようやく鳥居が見えてくるとそこからひと頑張りで浅間神社に到着。歴史を感じるお堂に参拝して一呼吸、標高561mの鐘ケ嶽山頂までは僅か2分ほど。樹林帯に囲まれた展望が望めない山頂では記念写真を撮ると直ぐに下山開始。細い尾根道を下って林道に降りるとミツマタ目当ての大勢の人々と合流。長い林道歩きが不動尻まで続く。設置されていた点在する簡易トイレが有難い。
到着した不動尻では「山に春を告げる花」として有名な、満開のミツマタの黄色い花が辺り一面咲き誇っていた。花の香りに包まれてランチした後は5分ほど歩いて高さは数メートルほどだが1枚岩を勢いよく流れる不動の滝を見学。帰りは来た道を戻り、鐘ケ嶽分岐を山の神隧道(山の神トンネル)に向かう。全長200mほどのトンネルは真っ暗だが真っすぐなのでヘッドランプは要らない。七沢川に沿って林道を進むと釣り堀体験と川魚料理が楽しめる「川魚ますや」が見えてきた。広沢寺温泉も近い、ここで解散とした。
解散後は「川魚ますや」で懇親会。川魚専門の卸業者が運営するだけあってカリッとフワフワな虹鱒の唐揚げは絶品。タマネギ状構造という地質を知り、花の名前を仲間から教えて貰ったり、また途中の川で発見した沢山の大きなカエルの生態を間近で見たり、新たな発見ありの楽しい山行でした。(記 K)
<今後の同山域への計画に対してのアドバイス等>ミツマタの小さな黄色い丸い花が山の斜面を覆うように広がっている不動尻地区は、この時期~登山者のみならず観光客で大変賑わいます。バスの本数も多く、近くの温泉や川魚料理も楽しみですが、これからの季節はヒルの発生が懸念されます。(記 S)
<コースタイム>伊勢原駅(/8:20)=広沢寺温泉入口バス停(9:00/9:10)-鐘ケ嶽登山道入口(9:25)-22丁目(10:00/10:10)-浅間神社本殿(10:40)-鐘ケ嶽(10:45/10:50)-山の神峠(11:15/11:20)-不動尻(11:50/12:50)-山の神隧道(13:40)-広沢寺温泉バス停 (14:10/)
<参加者>7名