山行報告
(12/14)新宿駅西口工学院大学前に集合し、車で馬返し行き、ここから佐藤小屋まで登り、身支度を整えてから雪上訓練に向かう。雪が少なく、六合目少し上くらいまで登って訓練。晴れていて展望は最高だが風がキツく、じっとしていると非常に寒い。暗くなる前に引き上げ、佐藤小屋にて個室での豪華すき焼き夕食をいただきながら反省会。
(12/15)六合目でご来光を拝み、七合目手前まで登り、雪面をしばらく下った所で雪上訓練。朝は風が強かったものの陽が照るにつれて風も止み穏やかな晴天。たっぷり雪訓を重ね、お昼前に下山開始。馬返しから幸楽苑のラーメン餃子(毎月15日はシニア割10%割引に遭遇!)を経由して大満足での帰京。
以下、雪訓で学んだことから抜粋。
〈アイゼンを付ける〉着席してアイゼンを付けられる場所は本番では無いので、必要となれば不安定な体勢でも即座にアイゼンを取り出し取り付けられることが重要。今回はみんなでワイワイ装着具合を確認し合ったりしていたが、実際の場面では一人でも装着が遅いとみんなが寒い中待ち続けなければならないことを理解する。また、ちゃんと付けたつもりでも意外にすぐ緩む。何重にも手袋をはめた手でしっかり締めれるよう練習をすることが大切。
〈アイゼンで歩く〉真っ直ぐ登る、横に歩いてトラバース、真下に下る、斜めに登る、斜めに下る、と、色々練習した。基本は雪面に対して足はフラットに。横や斜めに歩く時は下側の足をやや開き気味で。
〈バケツ掘り〉斜面に平坦な面を掘って段を作る事を「バケツを掘る」と言うらしい。ピッケルのブレードで垂直方向、水平方向、を掘り進め、腰を降ろせる位、ザックを置ける位の穴を斜面に対して掘る。今回は一直線に繋げたバケツ穴を2列掘り、並行して低い位置でロープも張って、滑落練習で万が一止まらなくても穴の所で止まるように準備した。
〈滑落停止練習〉雪の上に座った状態で滑り出し、途中で半回転してピッケルを刺して止める練習。滑っている間にピッケルのヘッドとシャフトを握り、ヘッドを持った側へ一気に反転すると同時に胸の前でピックを雪に突き刺し、体重を乗せる。腕が伸びるとピッケルで顔や体を傷つけかねないので、脇はしっかり締めること。足はアイゼンの爪が引っ掛からないよう上げるのがポイント。アイゼンの爪が雪に引っかかると上手く止まらない、又はせっかく止まった後にピッケルを引き抜くと同時に再び滑落する危険があるので注意。次に、立った位置から転んでみて、一回転しながら、回転している間にピッケルのポジションを固めて(ヘッドとシャフトを握り、脇を締める)雪面に刺す練習も。滑落は突然のことなので、ピッケルのポジションを自然に作れる習慣をつけておくのが大切。
〈ロープを使っての確保練習〉何よりもロープを踏まないこと(→ アイゼンでロープが切れたり傷ついたりする。分かっているつもりでも、支点作りなど様々な準備に気がいくと知らずに踏んでいることがあるので要注意。)マッシャーをセットして自力で登ったり降りたりするやり方や、上から確保してもらうやり方を練習。木など支点となるものがどうしても見つからない時にピッケルを刺して支点を作る場合は、ピッケルを出来るだけ深く刺すこと(→ スッポ抜けると支点が崩れてピッケルごと飛んでいく。練習中に実際にピッケルがスッポ抜けて登る役の人が衝撃で吹っ飛んだ)。足で踏めるならば埋め込んだピッケルかカラビナをしっかり踏み込んでおくこと(→ 下の人が落ちるとかなりの衝撃になる。)ロープを引き上げたり出したりする作業点は支点より低い位置にすること(→ 作業点が支点より上だと、これまたピッケルがスッポ抜けて飛んでいく。)ムンターヒッチで確保する練習もしたが、何重にもはめた手袋を外さずに素早く準備できるよう、ムンターヒッチくらいはいつでもできるように備えておくことの大切さを確認。
〈感想〉とても勉強になったし、すごく楽しかった。冬装備でブクブクに着膨れ、何重にも手袋を重ね、冬靴とアイゼンで足にオモリが付いているような状態では、体が思うように動かない。その上寒さで体も頭も心までも固まりがち。自分がモタつくと待ってくれている周りのメンバーを凍えさせることにも繋がる。寒さ対策や道具の整備は確実に。雪山に行く前に手袋をしてのアイゼンの装着など練習しておくべきと痛感した。(Y)
<コースタイム>(12/14)新宿駅西口工学院大前(/06:30)=馬返し(8:20/8:40)-佐藤小屋(11:30/12:50)-六合目上部(13:30/15:30)-佐藤小屋(16:00/泊) (12/15)佐藤小屋(/6:00)-六合五勺付近から吉田大沢下部へ入り訓練(7:30/10:40)-佐藤小屋(11:00/11:40)-馬返し(13:30/13:40)=富士吉田(14:05/14:50)=新宿駅西口(16:25/)
<参加者>6名