よく晴れた朝、三つ峠駅に降りると冷気に震えた。予約のタクシーに駆け込み、達磨石まで標高差300m、1時間分楽をする。達磨石から大曲、股のぞきと、垣間見える真白き富士山をカメラに収めつつ、整備された緩やかな山道を進む。馬返しからは急登で、一気に体が温まる。巨石があちこちにあり、信仰の山であることが偲ばれる。空胎上人の墓・八十八大師で一休み、素晴らしい青空だが、富士山頂に雲がかかってきた。小さな滝沢を渡るところで、沢は凍り、橋に氷が張ってツルツル滑る。ノーアイゼンだが手すりがあったのでどうにか通過した。一字一石供養塔を過ぎると屏風岩がそびえ立つ。寒さのためかクライマーは1人もいなかった。先にはやや大きな滝があり、すっかり氷瀑となっていた。二又を右へ折れ、崩れた木段を上がると四季楽園。御巣鷹山へ向かう林道に入る。山頂は電波塔で占められ、フェンスに小さな山名板がかけられているのみであった。少し戻り開運山(三ツ峠山)へ。こちらには立派な道標があり黒岳や釈迦ヶ岳、西湖、本栖湖、山中湖まで一望できるが、富士は雲の中であった。とても冷えるので四季楽園まで下ってベンチでお昼休憩とする。水筒のお湯がややぬるく芯の残るスープパスタで温まって再出発。三ツ峠山荘の前のベンチからは富士山が真正面に見え日当たりも良かった。木無山から右へ折れると、かなり急な下り。落葉の下に岩や根っこが隠れているので慎重に下る。「母の白滝」の矢印から30分以上も下った頃、左手に沢が現れた。母の白滝は2段に分かれており下の滝が大きく迫力がある。流れの端の方は凍ってしぶきがキラキラ輝いていた。駐車場へ向かう広い道から左に折れて山道を下ると河口浅間神社の裏手へ出る。無事の下山を感謝し、来年の山での安全と好天を祈った。
(記 H)
<今後の同山域への計画に対してのアドバイス等>
コース上に危険個所はなし。三ツ峠山はご承知の通り最高峰の開運山、御巣鷹山、木無山の総称ですが、御巣鷹山は上記の通り電波塔のみ、また木無山は下山路横の小さな丘でピーク感はない。開運山直下の公衆トイレは冬季閉鎖のため四季楽園か三ツ峠山荘のトイレを借りる。四季楽園の休憩ベンチは開運山下の屏風岩を見ながら、三ツ峠山荘の休憩ベンチは富士山を見ながら休憩できる。
(記 N)
<コースタイム>
三つ峠駅(/8:00)=達磨石(8:15/8:20)-馬返し(9:15/9:25)-八十八大師(10:10/10:25)-御巣鷹山(11:35/11:45)-開運山(12:05/12:15)-四季楽園(12:30/13:05)-木無山(13:25)-母の白滝(14:55/15:15)-河口浅間神社(15:40/)
<参加者>6名