山行計画
品川駅=新馬場-品川富士-新馬場=上野-上野山-下町アルプス-飛鳥山-王子駅
・集 合 9:30 品川駅 (京急改札内三崎口行きホーム)
・帰 着 15:00 王子駅
・費 用 約500円 (品川駅基点)
・地 図 (1/25000 地形図)東京首部 (昭文社) なし
・歩 程 約3時間
・参加条件 特になし
・申 込 1月3日締切
◎品川浅間神社(品川富士)で初参りをしてから下町アルプスの縦走をします。上野山、大仏山、道灌山、平塚山、飛鳥山、亀山の6座が連なり、ミステリー小説の主人公浅見光彦ゆかりの平塚亭があり、みたらし団子が食べられます。下山祝いは下町の居酒屋で。街歩きとなりますので、軽装でOKです。
山行報告
90周年記念山行の対象となる山に都内から選出された山は5山。今日はそのうちの3山を登ることにする。まずは品川富士。京急線品川駅から普通電車で出発。2駅目が下車駅新馬場であるが、到着間際の右手に小高い丘があり、車窓から神社が見える。よく見るとごつごつした岩肌が見える。これが品川富士だ。新馬場駅北口を出てわずかに品川寄りに戻る。国道を渡ると神社の石段の下に着く。短いがけっこう急な石段である。中ほどから左手に富士に登る道がある。丁寧に合目石もあり、五合目からはちょっとした岩場に道が刻まれていて、高度感がある。あっという間に山頂。10人も立てば満員になってしまう。品川富士登頂後、神社に参拝。裏の板垣退助の墓を見て、山手通りに沿って少し離れた大山墓地に足を延ばす。徳川家光の相談役であった沢庵和尚、鉄道の父と言われる井上勝らの墓もあったが、ひときわきれいな花が添えられている墓がある。北品川出身の島倉千代子の墓である。この世に生まれなかった3人の子供の名前が墓標に記され、華やかな中にも苦労の多かった故人を偲ぶ。
新馬場に戻り品川でJR に乗り換えて上野へ。街歩きガイドであるIさんの案内をお願いする。不忍口から入り、西郷さんにあいさつした後、清水観音堂、天海僧正毛髪塔を見て、第二の山、上野山の麓に着く。この山は摺鉢山といい古墳とのこと。10段ばかりの階段を上ると山頂に着く。けっこう広くベンチもあって休憩にはよい。周囲の喧騒から切り離されて、静寂な世界、ここだけ別世界だ。昼食とする。
昼食後、東照宮を見学。上野は全体に江戸の徳川の空気が残っている。上野公園を抜けて、徳川将軍が眠る寛永寺を見た後、谷中墓地に入っていく。著名人の墓がたくさんあるようだが、時間もないため徳川慶喜の墓のみ見学。正面左側が慶喜、右が正室美賀子とのこと。迷路のような都営墓地を抜け、日暮里駅に出る。昭和の残る街、谷中。有名な夕焼けだんだんも周囲に高い建物が増えて、雰囲気が変わりつつあるようだ。昭和は遠くなりにけり、といったところか。下町アルプス縦走も諏訪台通り進み浄光寺へ。ここには六地蔵が鎮座する。この先に道灌山がある。安藤広重の江戸八景の絵にあるように筑波山が眺められたところ。「ひぐらしの里」といういい名前がついている。西日暮里駅の脇を通り、開成高校に沿って北上する。田端、上中里と高台を進み、本郷通りと合流すると平塚神社。内田康夫の小説に出てくる浅見光彦の平塚亭は、本日は休み。お目当ての団子にありつけず、先を急ぐ。右手に国立印刷所、主に郵便切手を印刷しているという。
疲労を感じる頃、最後の目的の山のある飛鳥山公園にたどり着く。子供たちが元気に遊ぶ公園で、山頂の碑は公園の一番外れにある。途中いくつかこんもりとした丘があったが、そこが山頂でなく平坦なところにケルンと山名盤がある。ここは東京都が制定した公共基準点で、標高が24.5mあり国土地理院に地形図に東京一低い山として飛鳥山の名前を入れるよう要請したが、地図にスペースがないと却下されたという。上野から高台を歩いてきたので、山に登ったという感じがしない山頂で、個人的には本日一番つまらない山に感じた。パークレールという17人乗りのカタツムリのような形をした乗り物(斜行モノレール)で王子駅前まで下る。愛称はアスカルゴというらしい。乗り物内では倍賞美津子のナレーションが流れ、「また来てくださいね」と送り出される。参加者も山よりこの乗り物が印象的だったようだ。王子駅前に到着後、近くにある高層ビル「北とぴあ」(ほくとぴあ)の17階に上る。展望室から歩いてきた東京の街が眺められ、本日の下町アルプスのフィナーレとなった。(N)
<コースタイム>新馬場(/9:40)-品川富士(9:45/9:50)―島倉千代子墓(10:30)―新馬場(10:45/10:55)=上野(11:25/11:30)-上野山(12:00/12:20)-道灌山(14:00/14:05)-飛鳥山(15:00/15:05)-北とぴあ(15:20/)
<参加者>16名
参加者一言コメント
品川富士
- 東京には50以上の富士塚があるが、重要有形民俗文化財の4つの富士塚に劣らない規模である。富士山に5分もかからず登頂できる。現在のスピード感覚にマッチしているのかも?
- 弥次・喜多さんも品川神社で安全を祈って旧東海道の旅に出たと連想すると実に愉快だ。
- 結構急で手ごわかった。
- 都内の富士塚としては、指折りの立派さである。
- 通勤途中に毎日眺めて立派に見えていたが、登ってみるとミニチュアの印象が強い。富士塚を山と呼んでいいものか。
- 山頂までに一合目から順に標識あり山らしかったです。
- 富士山を信仰するグループである富士講と呼ばれるが人達が造った人工の富士山で、鳥居のある一合目から九合目までの標識と二つの登山道、お中道まである立派な富士塚である。
- 本物の富士山の溶岩を使った手作りの山なんですね。もっと古いものかと思ったら、明治2年に作られたというのがちょっと意外でした。
- 品川富士は品川神社の中にあり、一合目〜九合目まで標石が置かれ富士山へ登るのと同じご利益が得られるとか。山頂は高度感がありミニ登山気分が味わえました。
- 本物の富士山の溶岩を積み上げているという。都内最大の富士山だとか。
- 富士塚の入口が一合目、直ぐに二合目と数分で頂上に着きますが、人工の山とは思えぬリアルさが有り、新年早々登頂できパワーを頂けたと思っています。
- 駅前に見上げるようにそびえる品川富士、一合目から一気に急坂を登ります。眺めは最高。
- あっという間の富士山頂?で面白かったです。
- 品川神社に入る通りに海抜13.?mと標識があったが、品川富士の標高は15m超。2m足らずの標高差を左回りに上がっていく。さぞ昔は広大な江戸湾が望めたでしょう。
- 道路から登山者が登っているのが見られました。合目が打ってあり、鎖もあり都会の富士登山が楽しめます。下りはそれなりの注意も必要かなと話したものです。
- 本物の富士山は美しい山で目標の基準になり一度登れば良い程度の山としか思っていませんが、京急新馬場駅から近いこの小さな富士塚を登ると富士山と同じ、ご利益が得られると言われるので年老いて山に登ることが出来なくなったら日本国内の五十山近い富士塚を利用したいと思います。
上野山(摺鉢山)
- 元は前方後円墳の円墳の部分にあたる。標高24m、立派な上野のお山である。案内板がないので、観光客の多くは気づかない観光スポットだ。
- 江戸初期〜幕末、明治、大正、昭和の歴史的政治文化遺産が残された貴重な地域を再認識。
- ガランとして何もない地面むき出しの山頂。
- あっけない位、頂上には何も無い。でも、周辺は寛永寺の史蹟だらけ。
- 上野公園の喧噪の中にあって、静かな別世界。小さいけれど他から比べてわずかに高く山頂としての風格はあった。
- 上野公園全体が再開発されて綺麗になっていましたが、山頂はひっそりとしていました。大陶芸の音以外は。
- 上野公園の一角にある古墳跡が摺鉢山といわれ付近の最高地点のようだ。標識もなく山という感じがしないが広々としてベンチもありゆっくり休むにはいい所である。
- 上野山ではなく、摺鉢山古墳に登ったと言う方がいい感じ。
- 上野山は西郷さんの銅像前から左へ、登山口から山頂までわずか10秒。山頂は小広場になっていて周りにベンチが 並び静かで休憩には最適な場所です。
- 通り過ぎてしまいそうだが山頂は真っ平で小広い。ベンチあり。
- ここはかって1500年前に前方後円墳が築造され、現在は径約70mの後円部のみが残っている。擂鉢の形をしているので摺鉢山古墳と呼ばれる。
- 上野公園の中程にこんもりした山が、擂鉢山古墳でした。階段を登るとベンチが有り静かな空間漂う、標識がなければ、此処が古墳だと気附かず通り過ぎてしまうような、標高24mと小さな古墳でした。
- 上野公園内の前方後円墳の後ろ部分が上野山としてこんもり休憩にいい所です。
- 広い山頂でお昼、よかったです。
- 100回訪れている上野公園なのに「摺鉢山」は初登頂です。周囲とは隔絶された静かさが有り、この地で戦いが有ったと思いを馳せたりしました。上野公園に行った時には再訪いたします。
- 今年の夏、国立科学博物館の帰りに休んだ小高い丘が、上野山が摺鉢山とは知りませんでした。周りの展示物には標識や案内板がありますが、摺鉢山には、ありませんので上野山が摺鉢山とは知る人は少ないように思えます。案内板、ほしいね~。
飛鳥山
- 地図上では愛宕山が標高25.7mで都内で一番低い山となっているが、北区の測量では飛鳥山は標高25.4mで、東京で一番低い山であると国土地理院に届けるも地図には記載されていない。そこで公共基準点として立派な標識が造られているのは、その無念さを表しているのだろうか。(公共基準点とは三角点と同様に日本国土の中における位置(緯度経度)が数値によって明確になっている点であり、測量の基準として利用されているもの)
- 周辺が近代都市に発展し庶民に花見の場を提供した八代将軍吉宗も寛永寺の墓下でビックリかな?
- ここは公共基準点もあり立派な山、公園。下山のモノレールは印象的。
- 山頂で「公共基準点」という名前を初めて知った。かつてここに、飛鳥タワーがあったらしい。
- 上野から続く台地を歩いてくるとほとんど登りもなくたどり着く。山頂を示すケルンは公園内にあるいくつかの起伏より高い場所になく、山頂というには物足りない。王子駅側から眺めて登る山だと思う。
- 山頂にちゃんと標識があり安心しました。
- 飛鳥山公園の北端に大きなケルンがあり山頂標識も作られている。三角点はないが25.4mの標高記載があった。桜の名所になっている。
- 無料の自走式モノレール「アスカルゴ」で上り下り出来るのが嬉しい。桜の時期に行ってみたいです。
- 飛鳥山へは下町アルプスを辿ります。山頂には公共基準点と標高・山名が記されたモニュメントがあり桜の季節でもないのに園内は行楽地の賑わいを見せていました。あすかパークレールの利用で運んで貰えるからなのでしょう。
- 桜並木、子供の遊び場などもあるが山頂は静かな場所にあり「アスカルゴ」というモノレールも利用できる。
- 桜で有名な飛鳥山。ここが旧、渋沢庭園とは知らなかった。園内には径31mの飛鳥山1号墳が在るが何気なく通り過ぎる。また紙の博物館など3館もの施設がある。いつも家族連れで賑わう公園。直ぐ側に都電が走る。
- 飛鳥山は桜の名所として有名でしたが、初めて公園内を歩きましたが、遊具、機関車などが有り市民の憩いの公園でした。山頂標識はありますが、桜の時期に訪れたいと思う公園でした
- 桜の名所と言われるように広い台地に桜の木々が植えられて、憩いの場になっています。
- 表示盤がユニークでよかった。桜の時期に来たいです。
- 近くて遠い飛鳥山には60年ぶり位の再訪です。当然とはいえ、全てが整備され変わっています。モノレール運行には驚きでした。ただ変わっていないのは王子駅方面から見た飛鳥山の姿です。
- 幼い頃、母親に連れられ親戚の家に近い飛島山に来た時は、今の様に飛島山のモニュメントやⅮ51、子供の遊具等がなく、駄々広い所に桜の木が満開で、犬の調教コンテストをやっていたのを思い出します。あまりにも人工物が多すぎて飛島山らしさが無い様に思えます。